ネイリストの仕事内容って具体的にどういうもの?
ネイルサロンの1日はどういうふうに進むの?
無資格・未経験でもネイルサロンで働くことはできる?
このような疑問を持っていませんか?
この記事では、ネイリストの仕事内容について詳しく解説しています。
施術を含めた仕事内容全般、施術の種類、そして1日の流れも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
資格なし・未経験者がネイリストを目指す方法についても解説!
※2024年3月の情報です。
※具体的な仕事内容はネイルサロンによって異なります。
【店舗業務編】ネイリストの仕事内容
ネイリストのおもな仕事内容を、6つに分けて紹介します。
施術
ネイリストの仕事内容でもっとも大事なのは、施術です。
施術内容は、基本のネイルケアとカラーリングや、アート、ジェルネイルなど多岐にわたります。
アートはサロン側が用意しているメニューを顧客が選ぶケースがほとんどですが、ヒアリングを含めたオーダーメイドを提供しているサロンもあります。
施術スキルはもちろんのこと、デザインセンスも求められるでしょう。
物品販売
サロン店頭で販売しているネイルポリッシュ(マニキュア)やケア用品を販売するのも、ネイリストの仕事内容のひとつです。
施術で実際に使用するポリッシュやネイルケア用のオイル、プロ仕様のエメリーボード(やすり)など、販売するものはたくさんあります。
施術を終えた顧客のほうから、施術に使われたアイテムを買って帰りたいといわれることもあるでしょう。
コスメの売り上げはネイリストのインセンティブとして加算されるケースが多いため、収入アップのために重要な仕事内容となります。
フロント業務
フロント業務は、来店客のお迎えやお見送り、会計の他、予約受付などの電話応対も含まれます。
たいていは、手が空いているスタッフが臨機応変で対応しますが、仕事内容としては簡単なので、入社後の新人ネイリストが任されるシーンも多いでしょう。
入店後、一番に目に入る場所でもあるため、気持ちの良い接客が求められます。
ネイルチップ作成
施術に入っていないスタッフは、ネイルチップを作成することもあります。
ネイルチップは、メニューや見本として使われる大切なものです。季節やイベントに応じてさまざまなパターンのチップが必要となるため、常に新しいものを用意しなければなりません。
ライバル店のSNSを見たり流行をチェックしたりして、オーソドックスなものからサロン独自のデザインを盛り込んだものまで、たくさんのチップを作成します。
新人ネイリストが施術デビューをする前に、チップ作成から練習するケースも見られます。
写真撮影/SNS投稿などの広告関連
ネイルアートの写真撮影やSNS投稿なども、ネイルサロンの大事な仕事内容です。
ネイル関連は見た目がわかりやすい広告が重要になるため、ネイルサロンならではの仕事内容ともいえるでしょう。
SNSには、実際にほどこしたネイルカラーリングやアートの写真やチップの写真の投稿の他、短いブログなどを作成することもあります。
SNSだけではなく、サロンによってはホットペッパーBEAUTYなどのポータルサイトを利用しているケースもあります。
店内掃除や準備などの雑務
ネイルサロンの仕事内容として、店内の掃除・消毒や施術用ブースの準備、後片付けなどの雑務があります。
これは、研修中のネイリストが任されることが多い仕事です。
雑用がほとんどですが、ネイルブースの準備のために備品や消耗品に触れることは大事な勉強にもなります。
施術に使用する薬品を扱うことにもなるため、雑務とはいってもミスがないよう気をつけなければなりません。
スキルアップのための練習もできる
厳密にいうとネイリストの仕事内容ではありませんが、ネイルサロンでは営業時間外に施術の練習をすることもできます。
未経験で入社したネイリストの研修も、基本的に開店前・閉店後におこなわれます。
一人前のネイリストであっても、資格取得のための実技の練習をしたり、新しいデザインを試してみたりなど、ネイル好きな人が集まるサロンならではの光景が見られます。
【施術編】ネイリストの仕事内容
ネイリストの仕事を、施術に特化した内容で紹介します。
ネイルケア/カラーリング
ネイルケアとカラーリングは、ネイリストがまず一番初めに身につける施術です。
ネイルケアは、爪の長さや形を整えたりキューティクル(甘皮)の処理をしたりなど、シンプルですがスキルが必要とされる内容となります。
来店客が爪にカラーをほどこしている場合はカラーオフから始め、ケアを経て最後にカラーリングをするのに、約1時間かかります。
ネイルケアとカラーリングは、検定試験の実技にも使われる基本のスキルです。
華やかなアートや付け爪を練習する前に、まずは完璧に身につける必要があるでしょう。
ネイルアート
現代は、ネイルカラーリングが当たり前になってきており、それにともなってネイルアートをほどこす一般女性も増えてきました。
ネイルサロンでも、カラーリングのみというより簡単なアートをオーダーされるケースが多くなっています。
施術内容は、アクリル絵具を使ったペイントや、ラインストーンを使ったデコレーションがメインとなるでしょう。
最後に硬化させるジェルとは違い、ポリッシュを使用するネイルアートは作業中に自然と乾いてくるので、スピーディさが求められます。
ネイルリペア
ネイルリペアは、爪・付け爪の修繕や補強をおこなうことをいいます。
ジェルネイルやチップなどの付け爪は、地爪の成長にともなって土台から剥がれます。
このとき、すべてオフにして新しく付け直すのではなく、浮いた部分を修正して補強することで付け爪を維持するのが一般的です。
また、伸ばした爪が折れてしまったり亀裂が入ってしまったときも、チップやラップを使って長さを変えずに修繕します。
リペアは地味な作業ですが、ネイリストの仕事内容としては非常に重要なものとなります。
ネイルチップ/スカルプチュア
付け爪の方法として一般的なのが、ネイルチップを使用する方法です。
施術内容としては、ネイルグルーで地爪に貼りつけて上からコーティングする形になります。
また、アクリルパウダーとリキッドを使用して爪を「作る」方法もあります。
これはおもに長さを出すときに使われる手法ですが、非常に高度なテクニックが必要となるため、ベテランのネイリストが担当することが多いでしょう。
ジェルネイル
ジェルネイルは、普及してから順調に需要を伸ばしているネイルアートの一種で、現在ではネイルサロンの6割以上がメニューに取り入れているといわれています。
専用のジェルを使用してカラーやアートをほどこし、UVライトやLEDライトで硬化させる方法となります。
初心者でも扱いやすいため、研修を終えたネイリストが施術に入るチャンスも多くあるでしょう。
しかし、セルフネイルとしても人気のあるジェルネイルは、ネイルサロンでお金を払う価値があるレベルまで精度を上げていくことが重要です。
フットケア/ネイル
フットケア/ネイルは初夏から秋になるまで人気が出るメニューです。
施術内容は、ネイルケアだけではなく足裏の角質除去やフットマッサージまで含まれます。
脚を持ち上げたり支えたりする必要があるため、腕力と体力が求められます。
足の指や爪周りは皮膚疾患が出やすいパーツでもあるので、施術スキルと同時に知識も必要です。
ネイルサロンの1日の流れ
ネイルサロンの1日の流れを紹介します。
※11:00~21:00の営業時間を想定しています。
10:00 出勤・開店準備
10:00に出勤したネイリストは、制服に着替えて開店準備を始めます。
店内の清掃やレジの準備、ネイルブースのテーブルセッティングがおもな仕事内容です。
サロンによっては、顧客に出すサービスドリンクなどの確認や補充をおこなうこともあるでしょう。
規模の大きいネイルサロンは制服が支給されることが多いですが、個人経営のネイルサロンは私服のところもあります。
10:30 ミーティング
ネイルサロンによっては、開店前にミーティングがおこなわれることもあります。
内容は、その日の予約確認や前日からの引継ぎ、当日予約があった場合は担当者の割り振りなどになるでしょう。
チェーン展開しているネイルサロンの場合は、別店舗からの連絡事項などをシェアされることもあります。
11:00 OPEN
開店した後のネイルサロンは、おおむね以下の流れで1日が進みます。
・予約客を迎え入れる
・予約確認・会計
・施術
・次回予約の確認
・見送り
会計のタイミングはサロンによって異なりますが、カラーリングやアートをほどこす場合は施術の前に済ませておくケースも多いです。
また、付け爪やジェルネイルの後はリペアの予約を取ることもありますが、これもサロンによって異なります。
ネイルサロンには決まった時間の昼休みはないため、スタッフが交代で休憩をとることになります。
19:00~20:00 最終受付
ネイルサロンの最終受付は、施術内容によって異なります。
21:00閉店の場合、たいてい19:00~20:00が最終受付時刻になるでしょう。時間がかかるメニューの場合は、それより前に締め切ることもあります。
夜は、仕事帰りの女性が多く訪れる時間帯です。
顧客の帰宅が遅くならないよう、スピーディな施術が求められます。
21:00 CLOSE
21:00閉店のネイルサロンでも、時間ぴったりに終わることはめったにありません。
最終受付以降は新たな来店客を迎えることはありませんが、最後の施術が終わるまでは店を閉めず、閉店後の後片付けのためにスタッフも待機することになります。
最後のお客を送り出した後は照明を落とし、後片付けや売り上げ金の管理など、それぞれが担当する仕事に移ります。
21:30 退勤
閉店後の作業が終わった後は、退勤となります。
店長やマネージャークラスのスタッフは、その日に入った予約の日時や担当スタッフの確認などの作業をすることもあります。
また、未経験ネイリストの研修がおこなわれることや、練習のためにスタッフが自主的にサロンに残ることもあるでしょう。
資格なし・未経験のネイリストでも仕事内容を覚えられる?
資格なし・未経験のネイリストが仕事内容を覚えるまでを、簡単に説明します。
資格なし・未経験でもネイルサロンに就職できる
まず、資格なし・完全未経験でもネイルサロンに就職することは可能です。
ネイリストになるために必要な資格はなく、ネイルスクールなどに通わなくてもスキルは身につけられるからです。
ネイルが好きで、普段から趣味で爪のお手入れをしている人であれば、未経験でネイルサロンに就職しても比較的すぐに仕事内容を覚えられるでしょう。
入社後は雑務とアシスタントがメイン
未経験ネイリストが仕事内容を覚えるまでは、雑務とアシスタント作業がメインとなります。
1日の仕事の流れを覚えたり、先輩ネイリストの施術を手伝ったりして、仕事内容を身につけていくことになるでしょう。
実際の施術を教わるのは、仕事をしながらではなく、営業時間外に研修を受けるのが一般的です。
未経験者向けの研修があるネイルサロンがおすすめ
未経験からネイリストになるには、研修制度が整っているネイルサロンに就職するのがおすすめです。
なぜなら、研修中でも収入が発生するうえ、一人前のネイリストになるまで育ててもらえるからです。
ネイルサロンによっては、検定試験の受験料を全額/一部負担してくれるところもあります。
ネイリストの仕事内容を完璧にこなすにはスキルと経験が必要
ネイリストの仕事内容は、それほど複雑ではありません。
しかし、ひとつひとつの作業を着実にこなし、スキルを上げていく必要があります。
スキルを磨けば資格・検定に挑戦することもでき、収入アップにも期待ができるでしょう。
一連の施術を身につけるまでは、店舗運営に必要な仕事内容を完璧に覚え、サロンにとってなくてはならない一員を目指しましょう。