上記に該当しない管理者は、残業代をもらう権利があります。
残業代を受け取っていない店長やディレクターは、勤務形態や現在の待遇を確認してみましょう。
アシスタントは無償労働が当たり前という風潮がある
理美容業界では、就職したばかりの美容師アシスタントは自身のスキルアップのために無償で労働をして当たり前という風潮があります。
これは、もともと美容学校での修習1年間+インターン生1年間というスタイルで人材を育成していた名残です。
現在は、美容学校での修習が最低2年間となっているため、本来ならば長期にわたるアシスタント期間があるのは矛盾しています。
しかし、インターン制度が認められていた頃から理美容業界は変わっておらず、アシスタント=修行中の身であるからには、無償で働いてスキルを身につけるべきという暗黙のルールが存在するのです。
労働時間が長いブラック美容室への対処法
労働時間が長く、残業代が支払われないブラック美容室への対処法を、4つに分けて解説します。
上司に相談する
職場環境にもよりますが、直属の上司に相談してみて状況が改善されるようなら、まずは試してみましょう。
外部に相談をするよりも早く解決し、職場全体の意識改革にもつながります。
それなりのスキルと顧客を持っている美容師であれば、思い切って雇用主に直接訴えてみるのも良いかもしれません。
労働基準監督署に相談する
職場に相談できる人がいない場合は、労働基準監督署に相談をしてみましょう。
美容師の労働時間は労働基準法によって定められているため、細かいケースごとに質問をすることも可能です。
労働時間が規定を超えており、さらに届け出もおこなわれていない場合は、店に対し労働基準監督署からの監査が入り、改善を求められます。
法的機関に相談する
労働問題を扱っている弁護士事務所に問い合わせをしてみるのも、対処法のひとつです。
法的機関に相談する場合は、1日/1カ月における平均の労働時間や環境を事前にメモなどにまとめておき、問題をスムーズに話し合う準備をしておきましょう。
どこに相談すればいいかわからないという人は、居住地の「法テラス」を利用するのがおすすめです。
退職後に残業代を請求することは可能
労働時間が長くサービス残業を強いられていた美容室を退職した後でも、弁護士を通して残業代を請求することは可能です。
なぜなら、雇用者は労働基準法を遵守して労働者の環境をつくる義務があり、労働者は労働基準法に守られる権利があるからです。
しかし、残業代を請求するためには、在職期間の労働時間を細かくまとめて残業代を計算するなど、手間もかかります。
美容師が適切な労働時間を守って働く方法
美容師が適切な労働時間のもとで働くには、以下の3つの選択肢があります。
フリーランスとして独立する
サロンスタッフとして雇用されるのをやめ、フリーランス美容師として独立すると、労働時間は自分で決めることができます。
フリーランス美容師の働き方は、おもに以下の3つです。