エステ開業の失敗でよくあるのは、収支バランスの計算ができておらず経営状態が悪化するケースです。
エステサロンの収入と支出は、常に経営者目線で見なければなりません。
どれだけ売り上げを増やしても、家賃・水道光熱費・ローン返済などの経費が重ければ収益が上がらないからです。
収支バランスの計算は、開業前から始まります。
理想のエステを作ることにこだわり、初期投資や月々の支出を度外視してしまうと、開業はできても経営に失敗してしまうでしょう。
5.具体的な目標や計画を立てていない
エステ開業は、ゴールではなくスタートです。
エステティシャンとしての目標がエステの独立開業だったとすれば、開業後は経営者としての目標や計画が必要になります。
ただ働く毎日を繰り返すだけでは、エステ開業は失敗してしまいます。
月の売り上げ目標や数年後のサロン展開など具体的な目標を設定し、それを実現するにはどうすれば良いかを考えて実行することで、エステ経営が成功に近づくのです。
エステ開業の失敗を避けるために必要なこと
エステ開業からの失敗を避けるために必要なことは、大きく分けて3つあります。
経営ノウハウを身につける
エステサロンに限らず、個人経営においてもっとも重要なのは経営ノウハウです。
開業してからではなく、開業前の計画から経営者目線で判断しなければ、どこかで計画が狂ったり開業してから運営がうまくいかなくなったりします。
どのようなコンセプトのエステを開業して、どの方法で集客をするか、どの手段で店を広げていくか、すべて経営者として考える必要があります。
エステの開業を視野に入れたら、できるだけ早い段階で経営の知識を学び始めましょう。
焦らずじっくり準備をする
エステティシャンとしての経験を充分に積んだからといって、エステの開業は急いではいけません。
決して焦らず、入念な計画を立ててじっくり準備をすることが大事です。
エステ開業に失敗する人が多い背景には、開業のハードルが低いということがあげられます。
多くの人が準備不足のままエステを開業し、その半数以上が1~3年で廃業に追い込まれています。
その半数に入らないためには、用心に用心を重ねて準備をするくらいがちょうど良いのです。
充分な資金と生活費を確保する
エステ開業を失敗しないためには、充分な自己資金と生活費が必要です。
なぜなら、資金の大半を融資に頼るとローン返済が重くなり、開業準備や開業後のスタート期間は生活費を満足に稼ぐことも難しいからです。
「お金がない」という現実は、すべてにおいて余裕がなくなります。
経営が思うようにいかず焦り、メニュー料金を上げたり大型契約を取ろうとしたり、多方面からキャッシングをしたりする可能性もあるでしょう。
開業資金だけではなく当面の生活費も、あまりが出るくらい確保してから開業の準備を始めてください。
独立開業に失敗したエステティシャンが進むべき道は?
独立開業に失敗してしまったエステティシャンの次のステップは、以下の3つです。
エステサロンに就職しなおす
もっとも簡単なのは、エステティックサロンに就職することです。
サロン勤めの経験があり、さらに経営の経験もあるエステティシャンは、即戦力を求めるエステ業界において重宝されるでしょう。
また、エステは身体や肌のケアを他人に任せるという特殊な世界のため、若手よりもベテランが好まれる傾向にあります。
エステ開業まで進めるレベルのエステティシャンなら、売り上げにも期待ができるため、厚待遇で迎えてくれるエステサロンがきっとあります。
エステサロンと業務委託契約を結ぶ
就職はせず、業務委託契約を結べるエステサロンを探してみるのもひとつの手段です。
業務委託とは、エステティシャン個人の顧客からの予約が入ったときや、サロンから依頼があったときだけ出勤する働き方です。
給与ではなく、提供したスキルに対する報酬という形で収入を得られます。
エステ開業の前には開業届を出すことになりますが、廃業した後もフリーランスとして働くのであれば、廃業届を提出する必要もありません。