美容師の仕事がきついのは、職場環境や給与事情だけではありません。
大変なことランキングでよく見られるのは、顧客とのコミュニケーションのつらさです。
美容室は、幅広い年代の男女が訪れる場所です。
さまざまなタイプのお客にスマートに対応することが求められるため、コミュニケーション能力が試されます。
年代や性別によっては何を話せば良いかわからないという悩みや、お客からの叱責で落ち込んでしまったという経験を持つ美容師も多いようです。
8位:指名数が増えなくて精神的にきつい
美容師の中には、自分だけ指名が少なくて精神的にきついと悩んでいる人もいます。
スタイリストとして施術を任されるようになった美容師は、基本給にインセンティブが加算されるのが一般的です。
指名獲得のノルマがある美容室は少ないですが、同僚が指名予約をたくさん取っている中、ひとりだけ指名が取れないとプレッシャーを感じることもあるでしょう。
適性がないと悩んだり、将来性に疑問を感じたりして、美容師をやめてしまう人も少なくありません。
美容師の仕事がきついといわれる3つの原因
美容師の仕事がきついといわれる根本的な原因を、3つに分けて解説します。
労働集約型の業種だから
美容師の業務全般がきつい原因は、労働集約型の仕事だからです。
これは、個人の労働に頼る部分の大きい職種のことをいいます。
美容師ひとりひとりの労働によって成り立つ美容室は、全体的にハードワークになりやすく、賃金が低いという特徴があります。
長時間動くことが業務の中心であるため、きついといわれるのは必然なのかもしれません。
競争相手が多すぎるから
美容師の仕事がきつい原因のひとつとして、競争相手が多すぎることがあげられます。
現代では、美容室の数はコンビニ以上ともいわれており、美容師免許を取得する人数は毎年15,000~20,000人となっています。
美容室の乱立によって就職はしやすい環境ですが、実際に働いてみると競争相手が多すぎて仕事がきつくなるという現象が起きているのです。
人より多く働いたり営業時間外に練習を繰り返したりといった努力をしなければ、美容師として生き残れないのが現状です。
理美容業界の昔の風習が現在も残っているから
美容師は、最新の美容を提供するイメージが強いですが、古い習慣の名残が今でもあり、体力的・精神的にきついという事情があります。
もともと「髪結い」から始まった日本国内の理美容は、職人に弟子入りして仕事を覚えるという形が普通でした。
専門学校を卒業してもなお「アシスタント」という形で下積みをしなければならないのは、師弟文化が根強いことにも原因があります。
また、新人は重労働+低収入に耐えなければならない環境になっており、一人前になるにはそれが当たり前という考え方が残っています。
仕事がきつい美容師をやめる前の対応策5つ
きついと感じることが多い美容師の仕事ですが、退職を決める前に以下の5つの対策をチェックしてみてください。
1.労働環境や給与形態がクリーンな美容室に転職する
美容師の仕事はブラックな面が多くきついといわれますが、現在では労働環境や給与形態ともにクリーンでホワイトな美容室が増えています。
背景には、日本社会の働き方改革や労働環境に関する相談窓口の増加と利用のハードルが低くなってきていること、そしてSNSでの情報発信の普及などがあげられます。
労働時間の長さやサービス残業、収入面、人間関係に悩んでいる美容師は、まず他の美容室の求人情報をチェックしてみましょう。