「どれだけ頑張ってもゴールが見えないからやめてよかった」
「自分より上の人がやめない限り、昇進の望みがない職場でした」
「長く続けていても昇給はなく限界を感じた」
美容師のスキルアップには、ゴールがありません。それは美容師のやりがいではありますが、同時にデメリットともいえます。
また、オーナー・店長・トップスタイリストという構成で出来上がっているサロンに在籍していると、キャリアアップも難しくなります。
将来性に希望が持てず、成果を正当に評価してもらえる職に就きたいと感じる美容師が一定数いるのは、不思議ではありません。
美容師をやめなければよかった3つのケース
仕事をやめた美容師の中には、やめなければよかったと後悔している人もいます。おもなケースは、以下の3つです。
資格とスキルがもったいない
美容師をやめたことを後悔した理由のひとつに、スキルを身につけて資格を取得したのにもったいないことをしてしまった、というものがあります。
美容師になるには、最低2年間の美容学校での修習と国家資格の取得が必須です。
そのため、美容師をやめることで、これまでの努力がすべて無駄になってしまったと感じる人は多いといえるでしょう。
高い学費と長い修業期間をふいにすることを考えると、やめてよかったと喜ぶより先に、後悔を感じることのほうが多いかもしれません。
美容関連以外に興味を持てる仕事がなかった
美容師をやめて転職するときになって初めて、美容系の業種以外にやりたい仕事がなかったと気付く人も多くいます。
美容師は、高校卒業後に美容専門学校や理美容コースがある大学に進学し、卒業してすぐに美容室に就職するケースが多いため、視野が狭くなりがちです。
異業種に転職することで世界が広がる一方、美容師以外にやりたいと思える仕事を見つけるのが難しいというデメリットもあります。
仕事ではなく職場に問題があったと気付いた
美容師をやめて業界から離れ、仕事そのものではなく職場に問題があったと気付くこともあります。
労働環境や人間関係で悩まされるのは、美容師に限りません。
どの業種も職種も、職場によって満足度は大きく異なります。
新しい職場でも、前職の美容室と同じような苦労がある場合、問題があるのは職種ではなく職場かもしれません。
さいわい、美容師には免許があるのでいつでも現場復帰できます。
美容師の仕事自体は嫌いではなかった、と気付けば、いつでも美容業界に戻れるでしょう。
美容師をやめて後悔しないためのチェックポイント
美容師をやめて後悔しないためには、やめる前に以下の3点をチェックしましょう。
やめたいのは美容師か美容室か
やめたいのが美容師という仕事そのものなのか、それとも在籍している美容室なのかで、その後の道は大きく変わります。
労働環境が良くないサロンで働いていると、日々の不満やストレスがつのり、一刻も早くやめたいと思うかもしれません。
しかし、一度冷静に状況を見直し、「美容師」をやめたいのか「美容室」をやめたいのかを考えましょう。
やめて何になりたいのか
美容師をやめてよかったと思う人のほとんどは、やめる前に「やりたい仕事は何なのか」を考えています。
現状に耐えられないからといって、後先を考えずに退職することはおすすめできません。
やりたい仕事や目指したいこと、これまでのスキルを活かせそうな職種などを考え、答えが見つかってから美容師をやめましょう。